



バーFRB市場の発言などから金融機関への安心感がさらに広がる。
・バーFRB副議長 SVB破綻、金融不安について
SVBの破綻は「銀行の誤った管理の典型例。」
「一部の地方銀行の資本および流動性規則を強化する必要がある。」
また、当局の監督が不十分であったことを認めた。
ただし銀行業務を規制するような新しい規制には、共和党が反対する見込み。
・ブルームバーグ 景気後退予測が高まる
エコノミスト予想によると12月に景気後退に入る予想は65%と、前月の60%と拡大した。
・マイクロン 3Qも厳しい
3Qは売上が50%の減少も、市場予想通りだった。
投資も事前発表の下限である70億ドルに抑えるとした。
AI関連の話題が多いものの、当面のメモリ市場は厳しいことを示す。

注目は市場とFRBの意識に差があることです。
市場は「FRBが近く利下げを始める」としています。
まだインフレ関連の指標は下がっていないですのでFRBは金利を下げるとは言えません。
この市場とFRBの差は「思ったより株価が高く維持されてしまっている」可能性があります。
もう一つ過剰に高くなっている可能性が高いのがAIとそれに伴う半導体関連です。
AIに過剰期待を持っているように感じます。
確かに対話型AIは便利でしょうが、身の回りの仕事で考えたときにどこまで生産性を上げられるでしょうか。
テーマ株のようなブームには乗らないようにします。

セクター別ではハイテクが下落している。
通信・テクノロジーセクター:
金利高から株安傾向が続く。
エネルギーセクター:
引き続き原油価格反発から株価は上昇。


金利が大きく動くのでハイテクの実質の動きが見えにくくなっていますね。

金利・商品も金融不安の後退を示す。
・国債
金融不安の後退から金利は高くなった。
・原油
イラクでの当局とクルド人との紛争により輸出量が低下との見方がされている。
・為替
金融不安の後退から、安全資産のドルへの退避が弱まりドル安。
・ゴールド
ドル安により、ドル価格は反発した。

原油がだいぶ値段を戻してきました。
原油がもう一段階価格が下がって、強いインフレ抑制になるかと思いましたが、回復していますね。
なかなか想定通りにはいきません。
ただし世の中全体でいうとピーク値から原油が下がっている効果が今頃効きだしているものもあります。
この辺りはサプライチェーンの長さやストックの状況次第です。
このままの原油水準でももう少しインフレ緩和に効果がある可能性はあります。
蛇足かもしれませんが原油価格はエネルギー価格としてだけでなく、幅広い製品の価格に間接的に効いてきます。
今日のまとめ
引き続き市場の楽観論を横目に眺めて距離を置きたいです。
長期投資のメリットは短期の動向に引っ張られないことですね。