金融不安が後退しました。
景気悪化懸念と指標の回復で株価は拮抗しています。




株価の動向
上下の両方の材料があり、大きくは動かず。
指標、ニュース
・ファーストリパブリックバンク
経営破綻し、JPモルガンチェースが106億ドルで買収することとなった。
ほとんどの市場参加者は織り込み済みとして大きな変動はなし。
JPモルガンチェース ダイモンCEO「中堅銀行の危機は終わりに近づいている」
預金保護対象外のものを含め全預金を引き継ぐ。
ただし、社債や優先株を引き受けなかったので市場の反応は不透明な部分も残る。
・4月のISM製造業
47.1と予想の46.8よりはよかった。
前月からの46.3からも回復している。
・原油
中国の4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と、前月の51.9から予想以上に低下し、景気への警戒で原油が下落。
市場は今日、明日に行われるFOMC待ちの様子。
決算
・オン・セミコンダクター、NXP
半導体関係の企業が予想よりは売上、利益ともに上回り堅調。

金融不安はまずは一安心でしょうか。
ISM製造業景気指数も、企業決算も「予想よりは良かった」ということで堅い動きになっています。
絶対的に良いとはとても言えませんが。
ユーロに対してドル安基調も米企業決算には有利です。
決算は次回、次々回もそれなりに乗り切ってしまうこともシナリオの一つとして考えるようにします。

セクター別・個別株
高安分かれる。
ヘルスケアセクター +0.6%
このところ下げが厳しかった反動。
エネルギーセクター -1.0%
原油か買う下落を受け、今後の見通しが厳しいとの判断。


同じセクター内でも、かなり分かれています。
全体的には景気悪化が予想されて厳しい雰囲気ですが、NVIDIAやJPモルガンなどが大きく上昇して全体を支えていますね。
まとめ
リーマンショック以降で最大の銀行破綻が決定したにも関わらず、市場は微風という奇妙な状態です。
今後も金融不安が続くかは、「次はどこか」という不安心理にかられるかどうかですので読みづらいところです。
いずれにしてもどちらかに賭けるような投資はしないようにします。
FOMCに注目が集まっていますが、今週は注目の決算も、経済指標の発表もつづきます。
短期的には指標が良くて金融引き締め継続となるのが一番市場が崩れるパターンでしょうか。
こちらも目先の動向ではなく、将来的な競争力の影響への観点から見ていきたいです。