1からわかる最強TSMC 強さの理由と今後の見どころ

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最近よくニュースに出てくる半導体企業のTSMC。
この企業がわかればニュースがわかるので楽しいです。

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半導体産業が注目されるわけ

成長が約束されている(とされている)市場です。
AI社会の進展でデータを作る・回収するデバイスや、それを貯める・計算するサーバーは右肩上がりで増えていきます。
また、これらの性能が産業の競争力や軍事力にも直結します。
世界でもっとも熱い市場です。

半導体はメモリとロジックがあります

まず半導体についてです。
経産省でどのような企業があるかわかるよい資料がありましたのでお借りします。

メモリはデータを記憶する半導体です。
主な企業はサムスン(韓)、キオクシア(元東芝、日)などですね。
こちらも市場成長は続き、技術の革新も続いてきますがロジックに比べると汎用性があるといわれます。

ロジックは計算する半導体です。
主な企業はインテル(米)、AMD(米)、NVIDIA(米)、アップル(米)、サムスン(韓)などです。
アメリカが圧倒的に多いですね。

あれ、TSMCは・・・?

TSMCのお仕事

TSMCはロジック半導体を作っています。
台湾の企業です。

先ほどあげた企業は設計だけしている企業も多いのです。
特にAMD、NVIDIA、アップルはすべて製造は外注です。

AMDはインテルとCPUの王座を競っています。
電気屋さんに行くとAMDとインテルを使っているPCは半分づつくらいではないでしょうか。

NVIDIAはAIで必要な高速計算用の半導体の圧倒的な王者です。

アップルの強さは説明不要だと思いますが、アイフォン専用の半導体を自社で設計しています。

聞いただけでも強そうなこの3社の最新半導体は全てTSMCしか作れません。

最先端の半導体とは

大まかには半導体のレベルは回路の線の細さであらわされます。
線が細ければ、計算は早いし、小型化できるということですね。

ざっくりいうと7nm以下の細さはTSMCしか製造できません。
CPUのこれまでの王者のインテルも、これほど高性能な製品は作れないのです。

7nmや、さらに最先端の5nmの製造キャパシティは当然不足します。
それをどの顧客に割り当てるかはTSMCの腹次第なので、TSMCは儲かるということです。

7-9月の決算

今週、TSMCの7-9月の四半期決算が発表になりました。
営業利益率50.6%??
何かの間違いかと思うほどの利益率です。

これからのTSMCの見どころ

①業績の好調は続くのか
 短期的には好不調の波があると思います。半導体産業は景気による変動は大きいです。
 長期的には世界最高の技術力をキープできるか がポイントです。
 米が国の安全保障と威信をかけて半導体の巻き返しに動いていますので、今ほど絶対王者ではなくなる可能性はあるのではないでしょうか。

②米中の対立
 中国は台湾を自国領だとしており、TSMCを含めた台湾がぜひとも欲しいです。
 まだまだ中国がすべて自前で最新の半導体を作ることは難しいでしょう。
 ただし、米はそれを許したら戦争で負けてしまう可能性があるのでそれは絶対に譲れません。
 また中国はTSMCを武力で奪ったとしても、同じように稼働して半導体の生産を続けるのは難しいです。

まとめ

今の世界の動きの最前線ですので、日々のニュースがドラマチックです。
このドラマを日々楽しんでみませんか。
また、このドラマがわかることは、長期投資のメンタル安定に非常に重要だと思います。