NVIDIA決算 GPU最強企業は不況に負けない?

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 半導体関係はいくつか独占や寡占の企業がいくつかあります。ロジック半導体製造のTSMC、細線露光装置のASML、CPUのインテル/AMD、基本設計のアームなどなど。

 NVIDIAもそんなスーパーパワーの企業の一つですが、日本の株関係で名前を聞くことは少ない気がします。決算を見ながら紹介します。

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NVIDIAとはどのような会社?

 GPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)という半導体があります。もともとは名前の通り画像処理の半導体です。単純な計算をとにかく高速で行うイメージです。NVIDIAはGPUの設計をしている企業です。

 その高速の計算がAI向きということで、現代のハイテク産業のど真ん中で必要になるようになりました。サーバーなどでなくてはならない半導体になっています。AIが進展したこの数年で急成長しています。 

 NVIDIAは単体GPUで世界シェアの80%を取っています。また、サーバーで使用するGPUとしての評価は圧倒的です。組み込みを含めるとインテルの方が生産量は大きいですが。

 ちなみにNVIDIAの最先端品はTSMCが製造しています。ここも性能でインテルが苦戦する理由かもしれませんね。

3Q決算

NVIDIAのサイトからお借りしました。
他の半導体チップ企業と同様か、それ以上に苦戦していますね。
一年前に比べると利益半減です。足元が厳しい状態であるのは間違いないでしょう。

ご参考まで、CPUのAMD・インテルの決算です。

ただ、内訳をみると意味がだいぶ印象が変わってくるのではないでしょうか。

 1年前と比べるとデータセンターがゲーミングを逆転しました。ゲーミングは在庫のタイミングもあるので、市場が半減したというわけではないですが。データセンター向けで圧倒的な伸びを示しています。

 また自動車向けはまだ規模は小さいですが、自動運転はAI技術の塊です。今後GPUが爆発的に使われる可能性があります。

株価と将来性

 2015年からの株価推移です。コロナのタイミングからの急上昇は間違いないですが、同時にAI市場が爆発的に発展しているタイミングでもあります。なんの裏付けもないブームというわけではないのではないでしょうか。

 NVIDIAの株式時価総額は11/18時点でアメリカ13位で:3,907億ドルです。TSMCやウォルマートにほぼ匹敵する規模です。インテル:1,234億ドル、AMD:1,192億ドルよりはるかに大きいですね。

 アップルやグーグルも自社で半導体の設計をしているので、「NVIDIAは一番大きい半導体設計会社です」とは言い切れない部分はありますが、半導体設計がメイン事業の会社としては最大です。今後業界再編がある時には間違いなく中心となるでしょう。
 諸事情でストップかかりましたが、ソフトバンクからアームも買おうとしていましたね。

 GPU設計以外の領域に踏み込む余地はまだまだあります。すでに評価が高いのは間違いないですが、成長余地もあると思います。長期的に面白いポジションの企業だと思います。