



トピックス
・米1月PCE
個人消費支出 (PCE) 価格指数 は、前年比+5.4%と事前予想の4.9%を大きく上回る。食品・エネルギーを除くコア指数も+4.7%と事前予想の4.3よりもかなり高かった。
これを受けて市場は金融引き締め継続と見て金利高、株安。
・米1月消費者支出
+1.8と事前予想の+1.0%を上回る。消費の底堅さを示す。
・クリーブランド連銀メスター総裁
「インフレ率は落ち着いているものの、全体的な水準は依然として高すぎる」
「したがって、私の見解では、現時点では、労働市場は依然として堅調であり、政策のアンダーシュートや時期尚早の政策緩和のコストは、オーバーシュートのコストを依然として上回っています。」
・ボストン連銀コリンズ総裁
「インフレ率は依然として高すぎる。最近のデータは、インフレ率を目標の2%に引き下げるためにやるべきことがもっとあるという私の見方を裏付けている」

全体:
PCEが予想より大幅に高く市場に嫌気されました。予想が大きくずれた理由は供給側のネックは解消されたものの、需要が強かったとのことのようです。コロナによる過剰貯蓄の解消が完了していないことと、労働市場が堅調であることによります。それにしてもこういうお金がきちんと消費に出てくるのは、出てこない国に比べるとはるかに良いと感じます。
いずれにしても長期投資としては一喜一憂してはいけませんね。より長期の変動に耳をすませましょう。

セクター別:
幅広く株安となっています。
ハイテク関係は総じて厳しいのですが、中でもよく見ると3%以上大幅に下げているような企業も多いです。ここにきて環境の厳しさが再認識されています。
金利高を受けて金融セクターは比較的堅調でした。それでもプラスにはなっていません。
エネルギーセクターも原油価格の回復を受けて下落は小幅にとどまっています。

安くなったので株価は買い時か?と聞かれるとそうは思いません。ノーランディングは信じていませんので、もう少し各種指標が悪化してきてからが買う時ではないかと思います。

・国債
PCE好調を受けて金利高。
・原油
ロシア減産と米の在庫減の発表を受けて価格上昇。

債券は買い増したい価格になってきています。同時に金も安くなっていますので、こちらも買い増しの検討をします。
原油は先読みができないですが、今の価格に中国の景気回復期待が入っているなら危ういかなと感じます。中国こそ長年の不動産に頼っていた経済をソフトランディングさせられるか瀬戸際です。