



トピックス
・シグネチャー銀行破綻
暗号資産関連企業向け向け融資が多かった。シルバーゲート銀行、SVBの破綻が続き、信用不安による預金引き出しにより行き詰まった。
政府は①預金は全額保護をすること、②破綻処理を納税者の負担としないこと、③金融機関に最長一年の融資をすること を発表した。バイデン大統領は市場が開く直前に銀行への規制強化を議会に要請した。
地方銀行株は倒産の余波を受けかねないとして大幅安。株式市場全体では利回り急低下、バイデン大統領の声明を受けた安心感などで上昇銘柄も多い。
・SVB破綻処理
FRBではバー副議長がSVB監督と規制の見直しを主導すると発表した。
パウエル議長「私たちは謙虚に、この会社をどのように監督し、規制してきたか、そしてこの経験から何を学ぶべきかについて、慎重かつ徹底的な見直しを行う必要があります。」

全体:
政府の対応は素早いですね。ただし、つぶれたこと自体が政府の失態とする見方もあります。急速な利上げで債券下落は見えていたので、もっと監督に気を配るべきではなかったか との意見です。
特にSVBはシリコンバレーのスタートアップに中心的な役割を果たす銀行ですので、それらの企業の成長に悪影響を与えないか心配です。
普通の人は小さい銀行から大きい銀行への預け替えを進めるでしょう。中小金融機関はある程度淘汰があるとしても、秩序だった対応となるかが問題です。
次回FOMCですが、一気に利上げなしとする人が4割となりました。CPIはじめインフレ指標はまだまだ高いのに、利上げなしとしたらいインフレも心配になります。ここしばらくの市場心理次第ですが、臨戦態勢に突入です。政府・FRBは相当なエネルギーをとられてしまいそうです。
またインフレ長期化の可能性が長くなったのではないでしょうか。景気悪化の可能性も高いので、強烈なスタグフレーションとなるかもしれません。

それにしても、経済ニュースが金融一色だと面白くないですね。

セクター別:
二極化しました。
一番下げたのは金融です。金融機関への不安が直撃しています。次いでエネルギーが景気悪化を見て下げています。
一方で公益事業、不動産、ヘルスケアは1%を超える上昇です。GAFAMもそろって上昇して相場全体を支えました。


・国債
シグネチャー銀行破綻を受けて大幅に金利下落。
・原油
景気先行き不安から下落。
バイデン大統領はアラスカの石油採掘を許可した。気候対策とは逆行するもエネルギー政策を重視した。
・為替
金利低下を基にドル安に動く。
・ゴールド
金利安から、相対的な魅力回復としてゴールドは上昇。

日本は利上げしなくてもよい、奇跡の展開になるでしょうか。喜ぶべきことではなく、根本的な改革が遠のくので非常に悲しむべきことです。
ゴールドがどこまで上がるか楽しみです。ここ数日で5%くらい上げましたね。