アメリカの金融界はSVB(シリコンバレーバンク)の話題で持ち切りになっています。この影響がどこまで広がるかを見極めようとする週になりそうです。
SVBはシリコンバレーのスタートアップの預金を集めていましたが、取り付け騒ぎで一気に預金を引き揚げられて破綻しました。原因は債券の下落の対応のために増資を計画したところ、キャッシュが苦しいことがわかってしまったからです。
米としては成長のエンジンであるシリコンバレーの金の流れが止まってしまうのは絶対に避けたいところでしょう。また、債券の下落で苦しいのはどこの銀行も同じなので、他の金融機関も万全でないという見方があります。一方で日経は流動性やリスク管理のまずさはSVB独自の問題としていました。
どちらが正解かわかりませんが厳しい週となり、投資家にとってメンタルが試される展開になりそうです。


データ発表予定

SVBの問題で隠れがちになってしまっていますが、もともと今週は重要指標の発表が相次ぐ予定です。CPIやPPIなどFOMCでの利上げ判断材料があります。また強弱がこれまで微妙であった小売り、製造業の指標も発表されます。
例えこれらの指標が高止まりしたとしてもFOMCはさらなる引き締めとして0.5%の利上げをできるでしょうか。金融関係がキナ臭くなってきたので非常に難しい判断になっています。金利の上げ幅よりも市場参加者や一般の人のメンタリティが株価の動向に重要になってきそうです。
今後信用不安が金融以外にも広がる場合はCP(コマーシャルペーパー)という単語が出てくるはずです。アンテナにセットしておきたいです。
決算予定

大物は少ない印象ですが、上に挙げた二社は注目です。
信用収縮が始まる場合、手持ちのキャッシュや厳しい状況デモキャッシュを創造できるちからが大切です。企業の雰囲気が悪くなる時は、数日とか数時間などのタームで一気に追い詰められます。
長期投資のピックアップ
中国
全人代は何の波乱もなく終わりそうです。しばらく前は全国でインフレ他に対するデモが頻発していたはずですがどうなったのでしょうか。本当になくなったか、抑えつけたか、報道がされないのか。いずれにしても習近平一強が続くことになりました。氏に何かあった場合が心配です。
サウジとイランの国交回復を仲介したとのニュースがありました。報道はアメリカの失態、権威の凋落と、中国が中東への影響拡大との見方をしています。ただ、サウジとイランがいざという時にアメリカを向こうに回して中国と組むでしょうか。まだまだその状態にはならないでしょう。