



金利安を背景としてハイテク株を中心に上昇した。
銀行株は軟調。
・米地銀 引き続き下落
前日のイエレン議長の銀行預金保証の拡大への否定的な見方から、引き続き経営が不安視される。
最近特に不安視されているファーストリパブリックは6%下落。
KBW 地域銀行指数 は3%下落。
・イエレン財務長官 預金保護を軌道修正
「正当化される場合は、預金保護で追加措置を行う用意がある」
前日の上院での証言と比べ、下院では表現が追加された。
・米2月新築住宅販売
前月に比べて1.1%増の64万戸。予想の65万戸には届かずも、住宅市場が安定化しつつあるとして前向きにとらえられる。
・アクセンチュア 人員削減
1年半の間に1.9万人を削減するとした。コンサルティング業界では最大規模の削減となる。
株価は大幅に高い。

金利の下げがFRBの思惑と一致しているか疑問です。
金利への期待先行で株価が高くなっています。
理論でいえば金利が安くなれば、株価が高くなるのはもちろんわかります。
ただし、市場が不安定な中で違和感はあります。
この局面で一気に経営が厳しくなるとすれば、何かの拍子に急激に流動性が悪化するか、決算のお化粧が表面化するかだと思います。
この辺り新興のハイテク企業はきちんとガバナンスされているでしょうか。

セクター別ではハイテク株が突出して高くなっています。
通信・テクノロジーセクター:
金利安から大きく値を戻す。
特に半導体株の上昇が大きく市場全体を引っ張る。再びAIへの期待も高まっている。
エネルギーセクター:
原油安を反映して下落した。


AMD、NVIDIAが引き続き好調なのに加えて、インテル、グーグル、マイクロソフトも大きく上げていますね。
この辺りはAIの恩恵が大きい企業ですね。

金利・商品は金融政策への楽観視と、景気悪化の思惑が混じる。
・国債
FRBによる利上げが終わりに近づいているとみなして金利は低下した。
・原油
再び景気悪化の懸念が表面化した。米国の在庫増も受けて価格は下げる。
・ゴールド
実際の金利が下がったことにより、引き続き反発高。

ゴールドの反発力が大きいですね。
原油は2か月くらい前までは100ドルに達するのではないかと言われていました。
金融不安後は40ドルの可能性が言われています。
どちらの可能性もありますが、OPEC+の動きと景気のバランスで当面は極端な動きにはならないかもしれません。
去年は欧州が暖かくなり、原油価格が下がりました。
中期的なカギは秋頃の状況ではないでしょうか。
まとめ
ノーランディング論に説得力が出てくる展開です。
株価が大崩れしません。
結果的にノーランディングになる場合は喜ばしいことですが、今は金融不安への構えを解くわけにはいかないと考えています。
FRBの想定よりも金利安に張って大きく儲けようと考えるのは、博打の世界にみえます。
慌てず騒がずの投資を続けます。